天皇杯3回戦、鹿島アントラーズ×カターレ富山。
観戦雑感。
【ハイプレス、ビルドアップ阻害】
富山は序盤から鹿島DFラインにハイプレス。
北朝鮮代表のような激しい当たりをしてきたわけではないにせよ、しかし、走りの量的には文句なく献身的。中二日とは思えない動きだった。
これは、はるばる富山からバスを連ねて駆けつけたサポーターに応えたものだと讃えていいだろう。
そういった彼らのプロ意識の他に、昨夜の「寒さ」という環境要因。
他会場でジャイアントキリング続出も納得な気候。体力勝負を押し通せる気温だった。
【フィード力とビルドアップ力は別物】
たしかに鹿島の(というか鹿島に限らず、日本のチーム全てで顕著だけれども)苦手パターンに「ハイプレス」を挙げられることは間違いない。
体力あるチームにやられると少なからず混乱する。過去、大混乱に陥り大敗することもあった。
ハイプレスを潜り抜けるには「GKとDFのパス回しから守備の網をかいくぐるか」あるいは「プレスすっ飛ばしてロングボール蹴り込むか」になる。
現在のアントラーズはGKとDFのビルドアップ力に優れているわけではない。
例えば曽ヶ端と青木はフィードは良くても、積極的にビルドアップに関わりはしない。彼らがバックパスを受けて、そこから有効な攻撃が開始されることは極めて少ない。
時代と共にサッカーは変わり、現代の強いチームはGKとCBも高いビルドアップ意識を持ち、そのための能力を有する。
少し、鹿島はそこの部分で「安全第一」寄りなのかもしれない。
そういえば、伊野波雅彦の鹿島在籍後期。攻撃関与へのチャレンジは、ある種の異端と取られたものだ(技術が追いつかなくてミスが目立ったのもあるけれど)。
今はそれで仕方ない。
いつか、昌子や山村くん、隆雅くん、伊東くんらを始めとする若い選手たちが鹿島のビルドアップを一段上に押し上げてくれる日を待つとする。
当面は、今いる選手で、今できる最善をやってもらうしかない。
昨日は中田を負傷で失い、更にビルドアップの力が減退した。
もともと、この試合では怪我抱えの小笠原もいない。ベンチには入っていたとはいえ、出場可能性は低いと思われた。
小笠原がいれば、下がってきてDFのビルドアップを助けてくれる(※但し、その場合、小笠原は再び攻めに上がる走力が昔より落ちているから、別のエリアで威力不足が出るのだけれども)。
増田は低い位置では無難な選手に過ぎない。彼は上下左右に幅広く動いてなんぼ。この試合での存在感は不足していた。
柴崎は先輩を立てているのか学んでいる段階なのか、攻撃を指揮する意識はまだ薄い。SBにポジションチェンジした後の方が、本山に生かされて攻撃に関わった。
昨日の鹿島は小笠原も中田もおらず、もちろん内田篤人もイ・ジョンスもいなかったので、ハイプレスをかいくぐる術がなかった。
守備陣にビルドアップに適した選手が少なければ、ハイプレスに晒された際、蹴り飛ばす以外に手段がない。
実際、曽ヶ端からのボールは殆どロングボールだった。
しかし、蹴っても「ボールを収める力に優れた長身のポストプレイヤーを有しない」のも鹿島。空中戦に強い田代とてポストプレイヤーというよりストライカーだ。
ボールの出所が遠く、出し手にもそこそこのプレッシャーがかかり、かつ富山のCBも力を見せていたので、なかなか鹿島の望む形でマイボールにできなかった。
カターレ富山の安間監督の作戦勝ち(勝てはしなかったけど)とも言えよう。3バックも、ここまでハイプレスかけられれば有効。
元々、鹿島はアタッキングサードの攻撃に課題がある。
その上、前段階のビルドアップまで阻害されたら90分では決められない。シュート数の割にチャンスらしいチャンスは少なかった。
【昌子源はホロ苦も】
中田の負傷退場により交代出場の昌子源。
大チャンス到来かと思いきや。
セットプレイのマークミスで失点し、攻撃枚数を増やす際、田代との交代で下がる憂き目に。
全般の出来として、高卒一年目CBのスクランブル出場を考えれば、それほど悪くなかったと見ることはできる。
失点場面以外、大騒ぎするほどのポカは無かった。もちろん、この一つは大きいミスになるけれども。
ただ、個人的には、彼の武器であるビルドアップで本来の力を見せてもらえなかったことが残念。
出しどころに困って3〜4タッチしてしまうこともあったくらいなので、厳しいが交代もやむを得なかっただろう。
別に無理して前に繋げなくとも、スムーズに横に振って敵ハイプレスの目先を変えたり。それくらい楽々できるだけの技術ある選手なのだが…。
様々な面で助けてくれる中田浩二が既にいなかったのも良くなかった。
練習場ではもっとやれてるのだけど、練習試合や紅白戦の対戦相手は昨日のカターレくらい頑張ってはこないからね。
経験を糧に、次は落ち着いてやってくれるだろうと思う。
キッチリ切り替えて、成長して、再チャレンジすればいい。
結局、失敗は誰もするけれども、それでダメになるか、逆に伸びるかで分かれるのだ。
中田だって若い頃フツーにシレッとポカしてたよ。
でも引きずらなかった。
岩政大ちゃんも「下手」とか言われても気にせずやっている。
昌子もメンタルの強さを発揮してもらいたいね。
【怪我人続出】
一発勝負のトーナメントは勝たないと次はないわけで、試合内容が悪くても仕方がない。
「勝ってくれてよかった。有難い、有難い」と自分に言い聞かせることとする。
それより悔やまれるのは主力二人の怪我。
DFリーダーの中田とチームトップスコアラーの田代の負傷。
軽くなさそうなのが気掛かり。
こればかりは軽傷を祈るしかないね。
決して若くはない選手たちだけに、重症は勘弁しておくれよ。
観戦雑感。
【ハイプレス、ビルドアップ阻害】
富山は序盤から鹿島DFラインにハイプレス。
北朝鮮代表のような激しい当たりをしてきたわけではないにせよ、しかし、走りの量的には文句なく献身的。中二日とは思えない動きだった。
これは、はるばる富山からバスを連ねて駆けつけたサポーターに応えたものだと讃えていいだろう。
そういった彼らのプロ意識の他に、昨夜の「寒さ」という環境要因。
他会場でジャイアントキリング続出も納得な気候。体力勝負を押し通せる気温だった。
【フィード力とビルドアップ力は別物】
たしかに鹿島の(というか鹿島に限らず、日本のチーム全てで顕著だけれども)苦手パターンに「ハイプレス」を挙げられることは間違いない。
体力あるチームにやられると少なからず混乱する。過去、大混乱に陥り大敗することもあった。
ハイプレスを潜り抜けるには「GKとDFのパス回しから守備の網をかいくぐるか」あるいは「プレスすっ飛ばしてロングボール蹴り込むか」になる。
現在のアントラーズはGKとDFのビルドアップ力に優れているわけではない。
例えば曽ヶ端と青木はフィードは良くても、積極的にビルドアップに関わりはしない。彼らがバックパスを受けて、そこから有効な攻撃が開始されることは極めて少ない。
時代と共にサッカーは変わり、現代の強いチームはGKとCBも高いビルドアップ意識を持ち、そのための能力を有する。
少し、鹿島はそこの部分で「安全第一」寄りなのかもしれない。
そういえば、伊野波雅彦の鹿島在籍後期。攻撃関与へのチャレンジは、ある種の異端と取られたものだ(技術が追いつかなくてミスが目立ったのもあるけれど)。
今はそれで仕方ない。
いつか、昌子や山村くん、隆雅くん、伊東くんらを始めとする若い選手たちが鹿島のビルドアップを一段上に押し上げてくれる日を待つとする。
当面は、今いる選手で、今できる最善をやってもらうしかない。
昨日は中田を負傷で失い、更にビルドアップの力が減退した。
もともと、この試合では怪我抱えの小笠原もいない。ベンチには入っていたとはいえ、出場可能性は低いと思われた。
小笠原がいれば、下がってきてDFのビルドアップを助けてくれる(※但し、その場合、小笠原は再び攻めに上がる走力が昔より落ちているから、別のエリアで威力不足が出るのだけれども)。
増田は低い位置では無難な選手に過ぎない。彼は上下左右に幅広く動いてなんぼ。この試合での存在感は不足していた。
柴崎は先輩を立てているのか学んでいる段階なのか、攻撃を指揮する意識はまだ薄い。SBにポジションチェンジした後の方が、本山に生かされて攻撃に関わった。
昨日の鹿島は小笠原も中田もおらず、もちろん内田篤人もイ・ジョンスもいなかったので、ハイプレスをかいくぐる術がなかった。
守備陣にビルドアップに適した選手が少なければ、ハイプレスに晒された際、蹴り飛ばす以外に手段がない。
実際、曽ヶ端からのボールは殆どロングボールだった。
しかし、蹴っても「ボールを収める力に優れた長身のポストプレイヤーを有しない」のも鹿島。空中戦に強い田代とてポストプレイヤーというよりストライカーだ。
ボールの出所が遠く、出し手にもそこそこのプレッシャーがかかり、かつ富山のCBも力を見せていたので、なかなか鹿島の望む形でマイボールにできなかった。
カターレ富山の安間監督の作戦勝ち(勝てはしなかったけど)とも言えよう。3バックも、ここまでハイプレスかけられれば有効。
元々、鹿島はアタッキングサードの攻撃に課題がある。
その上、前段階のビルドアップまで阻害されたら90分では決められない。シュート数の割にチャンスらしいチャンスは少なかった。
【昌子源はホロ苦も】
中田の負傷退場により交代出場の昌子源。
大チャンス到来かと思いきや。
セットプレイのマークミスで失点し、攻撃枚数を増やす際、田代との交代で下がる憂き目に。
全般の出来として、高卒一年目CBのスクランブル出場を考えれば、それほど悪くなかったと見ることはできる。
失点場面以外、大騒ぎするほどのポカは無かった。もちろん、この一つは大きいミスになるけれども。
ただ、個人的には、彼の武器であるビルドアップで本来の力を見せてもらえなかったことが残念。
出しどころに困って3〜4タッチしてしまうこともあったくらいなので、厳しいが交代もやむを得なかっただろう。
別に無理して前に繋げなくとも、スムーズに横に振って敵ハイプレスの目先を変えたり。それくらい楽々できるだけの技術ある選手なのだが…。
様々な面で助けてくれる中田浩二が既にいなかったのも良くなかった。
練習場ではもっとやれてるのだけど、練習試合や紅白戦の対戦相手は昨日のカターレくらい頑張ってはこないからね。
経験を糧に、次は落ち着いてやってくれるだろうと思う。
キッチリ切り替えて、成長して、再チャレンジすればいい。
結局、失敗は誰もするけれども、それでダメになるか、逆に伸びるかで分かれるのだ。
中田だって若い頃フツーにシレッとポカしてたよ。
でも引きずらなかった。
岩政大ちゃんも「下手」とか言われても気にせずやっている。
昌子もメンタルの強さを発揮してもらいたいね。
【怪我人続出】
一発勝負のトーナメントは勝たないと次はないわけで、試合内容が悪くても仕方がない。
「勝ってくれてよかった。有難い、有難い」と自分に言い聞かせることとする。
それより悔やまれるのは主力二人の怪我。
DFリーダーの中田とチームトップスコアラーの田代の負傷。
軽くなさそうなのが気掛かり。
こればかりは軽傷を祈るしかないね。
決して若くはない選手たちだけに、重症は勘弁しておくれよ。


